「老犬の徘徊、夜鳴きにトイレの粗相……」犬の認知症の原因と予防法

座る犬

犬は11歳前後になると老化が目立ち始め、見た目や行動に変化が現れることがあります。
それまでしっかりしていた犬でも、老犬になると庭や部屋の中をウロウロと徘徊し始めるケースも少なくありません。
こうした徘徊行動は、老犬の“認知症”のサインなのです。
今回は、なぜ犬が徘徊をするようになるのかについて原因をご説明します。
年を取ってからの徘徊を防ぐための予防法についてもチェックしていきましょう。

なぜ老犬が徘徊するようになるの? 犬の老化と“認知症”

年を取った犬は、部屋の中をウロウロしたり外に出たきり行方不明になってしまったりすることがあります。
老犬のゆっくりとした周回行動も「徘徊」の一種なのです。

年を取った犬に見られる徘徊行動は、「認知機能障害」「認知機能不全」と呼ばれる症状のひとつであり、人間で言うところの認知症や痴呆に近い症状です。
徘徊は認知機能障害の代表的な症状ですが、他にもいくつかの症状が見られることがあるのです。

「ムダ吠えや夜鳴きが見られる」「トイレをよく失敗するようになる」
こうした症状が目立つ場合、健常なときと比べて認知機能が低下している可能性があります。

徘徊や夜鳴きなど「認知機能障害」の原因とは?

“犬の認知症”は、脳の老化に原因があると考えられています。
脳神経細胞は年を取ると自然に寿命を迎え、その老廃物アミロイドβが溜まってしまいます。
アミロイドβは健常な脳神経細胞に傷をつけてしまう場合があるため、脳の中の伝達機能が上手く行われず、認知機能が衰えてしまうのです。
「日本犬の方が痴呆になりやすい」「柴犬はボケやすい」といった噂もありますが、脳の老化はすべての犬種で起こる自然な症状です。

老犬の徘徊を防ぐには? 犬の認知機能障害の予防法

飼い主と歩く犬

●名前を呼んだりスキンシップを積極的にとったりする
家族とのコミュニケーションが希薄になると現れる「分離不安」は、老化を早めてしまう原因のひとつ。
日頃からよく名前を呼んだり積極的にスキンシップをとったりすることで、分離不安を和らげることができます。

●新しい家族と暮らす
犬は社会的動物なので、群の中で役割を担っているときに脳が活発に働きます。
自分よりも年齢の低い犬を迎え入れることで、リーダーや親兄弟として振る舞うようになり脳の老化予防に役立ちます。

●適度な運動を続ける
年を取ってからの認知機能障害を予防するためには、若いうちから散歩やドッグランなどの運動を続けておきましょう。
痴呆症状が見られる前に足腰が弱くなってしまった場合は、歩行をサポートする介護ハーネスや階段運動ができる介護用ステップなどを利用してみてください。

“犬の認知症”が見られるときの脳波は、意外にもリラックスしたものだという調査結果があります。
犬自身が苦痛を感じていないのであれば良いですが、予測できない徘徊で思わぬケガをするかもしれません。
大切な家族が長く健康で過ごせるように、毎日の生活の中で予防法を実践してきましょう。